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私が上部頸椎カイロプラクティックから離れていた理由

私が上部頸椎カイロプラクティックから離れていた理由

上部頸椎カイロプラクティックは、特定の症状を治すためのテクニックではありません。
いや、そもそもカイロプラクティック自体が、症状改善を目的とした施術ではないのです。

ところが現実には——
アメリカでも日本でも、「首の痛みを治すテクニック」「腰痛に効く矯正法」「内臓の不調にも対応できる」などといった、“症状を治す技術”としてのカイロプラクティックが主流になってきています。

その影響もあり、柔道整復師・鍼灸師・理学療法士など、さまざまな職業の施術者が自身の中に「矯正テクニック」を取り入れています。


では、カイロプラクティックとは本来、何をするものなのか?

答えはシンプルです。
脊柱サブラクセイションを取り除くこと。
それが唯一、カイロプラクターの存在理由だと私は考えています。

でも——ここに、大きな問題があるのです。


「脊柱サブラクセイション」をどう定義するのか?

この問いに、明確な答えを持っている人は、正直ほとんどいないのではないでしょうか。

たとえば、私自身。
48年の人生の中で、脊柱サブラクセイションが「ある時」と「ない時」とで、はっきりと自覚できる変化があったかと聞かれれば……答えは曖昧です。

たしかに、初めて上部頸椎カイロに触れた時には、自分の身体に何かが起きた感覚はありました。
でも、それを数値化することはできなかった。
目に見える形で「こう変わった」と示すこともできなかった。

本来なら、X線などを使って構造の変化を追いかけるべきでしょう。
しかし、日本ではそれができません。


「検査」も、確証にはならない

タイロン(Tytron)などのサーモグラフィによる脊柱検査もあります。
けれど、それも測定条件や体調によって結果が変わります。
グラフが乱れていたからといって、それがサブラクセイションの“証明”になるわけではありません。

重心の偏りも、たしかに上部頸椎の可動制限で生じるという報告はあります。
ですが、重心なんて人の意思でコントロールできるものです。
やはり、これも客観的な証拠にはなりにくい。


見えないものを扱う難しさ

かつて私は、歯科の先生の協力を得てCTで構造の変化を検証したこともあります。
けれど、CTでどれだけ“歪みがない”ように見えても、その人の神経系が正常かどうかは、見えないのです。

そもそも——
「異常な神経系の状態」とは、いったいどんな状態なのでしょうか?

この根本的な問いに向き合い続けて、私はいったん、カイロプラクティックから距離を置くことにしました。


決定的だった、ある出会い

特に大きかったのは、直立歯科医学研究会との出会いでした。
(この研究会については、ぜひ読者の皆さん自身で調べてみてください)

歯をほんの少し調整するだけで——
顎関節の動きが変わり、頭蓋骨の形が変わり、脊柱の構造が変わり、重心が変わっていく。

神経系そのものの変化までは確認できませんが、
これって……もう、ほとんどカイロプラクティックなのです。

この時、私は思いました。
「日本で本当にカイロプラクティックをやることって、もしかして不可能なんじゃないか」と。


それでも、もう一度向き合う

上部頸椎カイロプラクティックから離れて約5年。

私はいま、新しいアイデアと可能性を見出しつつあります。
それは、また次回、お話しします。

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